患者様にとって非常に大きい「傷跡の不安」
ワキガ・多汗症に限らず、外科手術に伴う最も大きな不安は「痛み」と「傷跡」です。ですが痛みは一時的なものですし、麻酔を使うことで避けることができますから、患者様にとって残る不安は「目立つ手術痕が残らないか」ということに尽きるでしょう。
現在行われている治療法のうち、剪除法ではワキに数本の切開を入れることになります。もちろん、皮膚のシワに合わせて切開するなど、なるべく目立たないようにとの工夫はなされますが、手術痕が残ってしまうことは避けられません。あまり人目に触れる部分でないとはいえ、気にしない方はいないでしょう。
ことに若い女性にとっては、キャミソールやタンクトップなど、夏のファッションを思う存分楽しめないというのはとても悲しいことです。まして友達と一緒にプールや海に行ったときも、常にワキの手術痕を気にしなくてはならないのですから、心の安まるときがありません。
仕上がりの美しさを優先して治療法を選択する
こうした傷跡のリスクを避けるためには、まず治療法を正しく選択することです。切開を伴わない吸引法や超音波法、また当院で行っている「トリプル・メリット法」などは傷跡の不安はまずありませんし、ミラドライであれば皮膚へのダメージはさらに軽く済みます。ですが手術痕を気にするあまり、治療効果の低い手術や未熟な医師の手術を受けてしまうと、それこそ後悔先に立たず、という結果になってしまいます。
いろいろなところでお話しすることですが、手術痕をはじめとする手術のリスクと治療効果とのバランスは、治療法そのものに加えて執刀医の技術レベルによって大きく左右します。ですからまずはあなた自身の症状がどの程度なのかを知り、どのような治療が適しているのかを医師に相談したうえで、治療効果とリスクのバランスを検討して、最適な治療を選択することが肝要です。
どの程度の手術痕が残るのか
では実際に治療を受けて、どの程度の痕跡が残るものなのでしょうか? これは医師の腕に加えて患者様の体質によっても変わってきますので、一概には言えない部分があります。
ですが剪除法の場合ですと、明らかに「切開した」と判る痕跡が数本、はっきりと残ります。経験値の高いドクターであれば、少しでも目立たないような工夫を施しますが、それでも「見れば判る」程度の痕跡は残ります。
吸引法や超音波法では皮膚に直径数ミリという小さな穴を開けるだけですので、剪除法のような目立つ傷跡は残りません。せいぜい予防接種の注射跡くらいで、高い技術を持つ医師ならばより小さく、目立たない痕跡しか残りません。それも時間と共に薄れていきますので、やがて「見ても判らない」というレベルになります。当院の「トリプル・メリット法」も同様です。
ミラドライですと、治療直後に若干の赤みが出る程度で、痕跡は皆無といって良いでしょう。傷跡はもちろん色素沈着などもまず起こりません。
とはいえ、どの程度の痕が残るのかは、言葉では表現しにくいものです。ほとんどのクリニックでは術後の仕上がりを撮影した症例写真を用意していますから、それを見せてもらい、どの様な状態が予想できるのか、医師に相談すると良いでしょう。
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